宇宙大好き主婦

日々宇宙の事を考えている主婦です。周りに宇宙好きがほとんどいない、なら自分が詳しくなってやれ!!と始めたブログです。一緒に宇宙の疑問を解決していきましょう!

スペースデブリは回収しなくて大丈夫なの!?

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こんにちは。宇宙大好き主婦カエデです。

 

宇宙ステーションの位置にはスペースデブリが関係しているという事が、

前回の記事で分かったのですが、

では実際、どの程度の危険がスペースデブリには潜んでいるのか、

気になったので調べてみましたっ!

 

  

スペースデブリとは?

スペースデブリ」日本語にすると宇宙ゴミ

その名の通り、打上げロケットや人工衛星の残骸などの

宇宙の軌道上にある不要な人工物体の事です。

 

人類が宇宙開発を開始してから50年以上がたちました。

その間に数千トンもの衛星やロケットが宇宙空間に投入され、

その役割を終えたり故障したりした宇宙機や、運用上放出された部品、

200回以上の爆発により発生した破片など多数のゴミが発生し、現在地球周回軌道を回っています。

 

どのくらいの数あるの?

 2019年現在、、、

10㎝以上の大きな物体で約34,000個

1㎝~10㎝ほどの物体は約90万個

1cm未満の小さな破片は1 億2800万個以上

あるのではないかと言われています。

(1㎝未満のデブリについて、未確認のものも含めれば数兆個ともいわれています。)

 

そして、2019年現在までに約8,650個の衛星が宇宙に投入されました。

これらのうち、今現在機能しているのは1,800個だけです。

半分ほどは大気圏に突入したりして無くなりましたが、

残りの約2,000個は使われなくなっても、未だに宇宙を周回しています。

 

 

スペースデブリはどこにあるの?

 多くは高度600km~1000kmのところに分布しています。

その理由は、人工衛星を飛ばすのに人気の軌道だということ。

大気の影響をあまり受けず、ほどよく地球に近いので、より解像度が高く地球の写真が撮れるので人気なんですね。

 

ちなみに、スペースデブリが沢山あるこの高度を人類が超えたのは、

1972年にアポロ17号が月面着陸したときが最後です。

 

スペースデブリの問題点

 スペースデブリ秒速7~8kmで地球を周回しています。

(なぜこの速度かは前回の記事をご覧ください。スペースシャトルと同じ原理です。)

 これはピストルの10倍ほどのスピードなので、1㎝ほどの小さな破片でも、宇宙機に壊滅的な被害を与えます。

さらに、スペースデブリが他の物体と衝突する時は、相対的な速度は秒速10kmほどになります。なので微小なスペースデブリとの衝突でも、相当なエネルギーが発生します。

 

連鎖的に衝突を繰り返したデブリが細かくなって増え続け、宇宙が使えなくなってしまうのではないか、というのが宇宙業界では言われているそうです。

 

実際の事故 

2009年には、1997年に打ち上げられ運用中のアメリカの通信衛星イリジウム33号と、1993年に打ち上げられ既に使われていなかったロシアの軍事用通信衛星コスモス2251号が衝突し大破しました。

この衝突で少なくとも数百個以上のスペースデブリが新たに発生したそう。。

 

他にも2013年には、エクアドルの小型衛星に旧ソ連ロケット破片衝突し、高速回転した後、衛星通信途絶してしまいました。

 

 

デブリを放置しておくと、早ければ30年後には宇宙が使えなくなるといわれています。

それはつまり、宇宙からの恩恵を受けられなくなるという事。

衛星放送や天気予報、GPS、船舶や飛行機、農漁業の管理など、実にあらゆるシーンで衛星の観測情報が活用されています。

これらが使えなくなったら今の私たちの生活は成り立たないですよね。。

 

スペースデブリ問題、解決策は?

 

  1. 1990年代から、新たなスペースデブリを排出しないようIADC(国際機関間スペースデブリ調整委員会)が「スペースデブリ低減ガイドライン」を制定するなど対策を進め、人工衛星の運用終了後25年以内に大気圏再突入や無害な軌道への移動などを行うルールが定められた。

  2. 衛星同士が衝突を避けるため、打ち上げた人工衛星の軌道をしっかり報告義務をもたせ、アメリカの人工衛星を追跡するステーションと連絡を取り合って、衝突しそうになればその人工衛星の軌道を少し動かして衝突する可能性を減らす活動もされている。

 

1.で述べているように、衛星は「ミッションが終了したら自分で軌道から降りて燃え尽きなさい」というガイドラインが存在します。

運用終了後の軌道離脱(PMD)の目標は90%程度ですが、実際には達成率が50%を切っています

 

高度550km以上の衛星は自力で大気圏に突入し燃え尽きることが出来ません。

なので人工的に何らかの方法を使って除去していく必要があります。

 

各国で色々な方法を考えています。

銛や、網で捉えたものを引っ張り、一緒に大気圏に突入させるなど。

jaxaも2020年には実際に宇宙空間で実験を開始しようとしています。

 

そして、なんといってもすごいのが、民間企業として世界で初めてデブリ除去に取り組む、「アストロスケール」という会社。

こちらも2020年初頭にデブリ除去に必要な総合的実証を行う予定だそうです。

詳しくはこちら↓

astroscale.com

日本語に訳してから読むと良いかもしれません。。。

 

さて、そんな訳でスペースデブリについて調べてきましたが

思いのほか、深刻度が高かったですね。。。

 

そんな中、

2019年6月に政府の宇宙開発戦略本部(本部長・安倍首相)は4日、宇宙利用の妨げとなる宇宙ごみの除去や監視の技術開発に取り組むことを決めました。

 

やっと政府もその重要性について気付いたようですね。

 

これからの未来、宇宙旅行だって夢じゃないと思ってたのに、

ゴミのせいでうまくいかなかったら悲しい、、。

 私たち子供の未来の為にも、

早急にデブリ問題を解決していく必要がありそうですね。

 

 

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